「家を売りたいけど、何から手をつけていいかサッパリ…」「全部終わるまで、一体どれくらい時間がかかるんだろう?」
初めての不動産売却では、誰もが同じような不安を抱えています。しかし、ご安心ください。売却には決まった「流れ」があり、各ステップで専門家がサポートする体制が整っています。全体像をあらかじめ知っておくだけで、その不安は大きく和らぎます。
この記事では、不動産売却のスタートからゴールまでを6つのステップに分け、それぞれの内容と期間の目安を分かりやすく解説します。
不動産売却の全体像と期間
不動産売却は、一般的に以下のような流れで進み、期間は3ヶ月~半年ほどかかるのが平均的です。
【売却の流れ】
相談・調査 → 査定・契約 → 売却活動 → 交渉 → 売買契約 → 決済・引渡し
Step 1:売却相談・相場調査
【期間の目安:1週間~1ヶ月】
本格的に動き出す前の準備段階です。まずは「自分の家がいくらくらいで売れそうか」という相場観を掴むことから始めます。
- インターネットの不動産ポータルサイトで、近隣の似たような物件がいくらで売りに出されているか調べる。
- 不動産会社に「まずは話だけ聞きたい」と相談してみる。
- 売却にかかる費用(仲介手数料、税金など)を大まかに把握する。
この段階では、1つの情報源を鵜呑みにせず、複数の情報を集めて自分なりの相場観を持つことが大切です。
Step 2:不動産会社の査定・媒介契約
【期間の目安:1週間~2週間】
信頼できるパートナーとなる不動産会社を見つける、非常に重要なステップです。
- 複数の不動産会社(3社程度が目安)に査定を依頼し、売却できそうな価格の根拠や販売戦略について説明を受ける。
- 各社の対応や提案内容を比較検討し、最も信頼できる1社を選んで媒介契約を結ぶ。
査定価格の高さだけで会社を選ばないこと。「なぜこの価格なのか」という根拠をしっかり説明してくれるか、親身に相談に乗ってくれるか、といった担当者との相性も重視しましょう。
Step 3:売却活動の開始
【期間の目安:1ヶ月~3ヶ月】
いよいよ、あなたの物件を市場に公開し、購入希望者を探します。売却活動は不動産会社が主体となって進めます。
- 不動産会社が物件の広告を作成(写真撮影、物件情報の登録など)。
- インターネットやチラシでの広告活動を開始。
- 購入希望者からの内覧希望があれば、不動産会社が日程調整や当日の案内を行います。
内覧は、購入希望者が物件を直接見る貴重な機会です。売主様には、お部屋の掃除や整理整頓など、家の魅力を最大限にアピールするための準備にご協力いただきます。
Step 4:購入申込み・条件交渉
【期間の目安:1週間~2週間】
購入希望者が見つかると、「購入申込書(買付証明書)」という書面で正式に購入の意思表示がされます。
- 不動産会社から購入申込書の内容(希望価格、引渡し日など)について報告を受ける。
- 価格交渉(値引き交渉)が入った場合は、不動産会社と相談しながら対応を決め、回答を依頼する。
- 双方が納得できる条件での合意を目指す。
希望価格だけでなく、他の条件(引き渡しの時期など)も考慮して総合的に判断することが大切です。不動産会社の担当者が間に入って交渉を進めるのでご安心ください。
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Step 5:売買契約の締結
【期間の目安:1週間~2週間】
買主と売主の双方が合意した内容を書面にし、正式に契約を結びます。法的な手続きも専門家がサポートします。
- 不動産会社が作成した売買契約書の内容について、事前に説明を受ける。
- 契約当日、法律の専門家である宅地建物取引士から重要事項の説明を受けた後、契約書に署名・捺印する。
- 買主から手付金(売買価格の5%~10%程度)を受け取る。
契約書の内容は専門的ですが、担当者が事前に解説し、当日は宅地建物取引士が改めて説明します。不明点はその場で解消できる仕組みになっているため、安心して契約に臨めます。
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Step 6:決済・引渡し
【期間の目安:契約から約1ヶ月後】
いよいよ最終ステップです。売買代金の残金を受け取り、物件の所有権を買主に移転します。
- 司法書士の立ち会いのもと、買主から売買代金の残金を受け取る。
- 同時に、司法書士が所有権移転登記の手続きを行う。
- 物件の鍵を買主に渡し、引渡しが完了。
決済・引渡しには司法書士が必ず立ち会い、所有権の移転など法的な手続きを安全に進めます。住宅ローンが残っている場合の完済手続きなども、担当者の案内に従って進めるだけなので安心です。
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まとめ
不動産売却は、多くの人にとって一生に一度あるかないかの大きなイベントです。しかし、各ステップでは不動産会社の担当者や司法書士といった専門家がしっかりとサポートします。売主様は、大切なポイントの確認と判断に集中できる仕組みになっています。
この記事で全体像が掴めたら、まずは相場調査や、信頼できる不動産会社への相談から始めてみてはいかがでしょうか。