ご自身で売却相場を調べてみて、「うちの家の価値」のイメージが何となく掴めてきたのではないでしょうか。
次はいよいよ、不動産のプロに依頼して、より正確な売却価格を算出してもらう「不動産査定」のステップに進みます。ここで成功の鍵となるのが、複数の不動産会社に査定を依頼し、比較検討することです。
「査定って、何をするの?」「複数に頼むと、断るのが気まずい…」そんな不安や疑問を解消するために、このガイドでは査定の基本的な流れから、準備やチェックポイントまでを分かりやすく解説します。
STEP1:まずは査定の種類を知り、目的を決めよう
不動産査定には2つの種類があり、あなたの状況によって使い分けるのが賢い方法です。
物件情報や過去の取引事例を基に、現地を見ずに算出する方法です。「まだ売るか本格的には決めていないが、大まかな価格は知りたい」「訪問査定を頼む会社を絞り込むための、参考情報がほしい」といった方に最適です。売却の意思がまだ固まっていない段階での情報収集と割り切ると良いでしょう。
担当者が実際に現地を訪れ、家の状態を細かく確認して、より正確な価格を算出する方法です。「具体的に売却を検討しており、正確な査定価格を知りたい」「不動産会社と直接話して、販売戦略や担当者の人柄も確かめたい」といった方に最適です。本格的に売却活動を進めるには、この訪問査定が必須となります。
STEP2:訪問査定の基本的な流れ
売却のパートナーを見つけるため、訪問査定は3社程度に依頼するのが一般的です。流れを知って、安心して臨みましょう。
- 複数の不動産会社に査定を依頼
電話やウェブサイトから、複数の会社(3社程度が目安)に訪問査定を申し込み、同日や近い日程でアポイントを取ります。 - 【当日】現地での物件確認(所要時間:1社あたり30分~1時間程度)
室内の状態(日当たり、壁紙、設備など)や、戸建ての場合は外壁や庭なども確認します。また、あなたの家の「良いところ」やリフォーム履歴などを担当者に伝えましょう。 - 【後日】査定結果の報告
通常、1週間ほどで各社から「査定報告書」が提示されます。算出された査定価格の根拠について詳しい説明を受けます。
STEP3:査定前に準備しておくとスムーズなこと
必須ではありませんが、以下の書類を手元に用意しておくと、査定がスムーズに進み、より精度の高い価格を出してもらいやすくなります。
- 購入時のパンフレットや売買契約書
- 権利証(または登記識別情報)
- 固定資産税の納税通知書
- 間取り図や測量図
- (リフォームした場合)その内容が分かる書類
もし見当たらなくても査定は可能ですので、ご安心ください。
STEP4:査定結果のチェックポイント
全ての会社から査定結果が出揃ったら、いよいよ売却を任せる1社を決めます。その際、単純な**価格の高さだけで選ぶのは禁物**です。複数社を比較するからこそ、以下の点が見えてきます。
- 「なぜその価格なのか?」という根拠は明確か
各社の説明を比較し、最も納得できる会社を選びましょう。 - 担当者の人柄や対応は信頼できるか
あなたの質問に真摯に答えてくれるか、売却に向けた具体的な販売戦略を提案してくれるかなど、今後パートナーとして一緒に売却活動を進めていける相手かを見極めましょう。
まとめ
査定は、売却の成功を左右する不動産会社選びの第一歩です。このガイドを参考に、自信を持って査定に臨んでみてください。