千代田区のマンション売却相場
千代田区でマンションの売却を考えるとき、まず知っておきたいのが、相場の動きと、売却価格に影響する要素です。
実際に売れた価格のデータをもとに、5つにまとめました。
目次
千代田区のマンション相場
2021年から2026年までの5年間で、千代田区の㎡単価は、約1.8倍になりました。
千代田区の中古マンションは、2021年から5年続けて、毎年価格が上がっています。
住宅供給の希少性・職住近接・文教ブランドという三つの要素が下支えしており、高値圏でも買い手の需要が途切れない、売り手に有利な相場が続いてきました。
ただ、2026年の夏からは、東京の中古マンション全体で売れ方が変わり始めています。
出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(成約価格)情報をもとに当社集計。各年の値は、その年に成約した中古マンション等の平均㎡単価(成約価格の合計÷専有面積の合計)。2026年は第1四半期まで。
この図は、実際に売れた中古マンションの㎡単価を、年ごとに並べたものです。
千代田区は2021年の約144万円から、2026年は約252万円。5年で約1.8倍になりました。
線を左から追うと、5年間、一度も前の年を下回っていないことが分かります。
60㎡の住まいに当てはめると、区の平均で2021年はおよそ8,600万円、今はおよそ1億5,100万円です。同じ部屋でも、5年のあいだにおよそ6,500万円の差がついた計算になります。
売る側から見ると、ここまでで2つのことが言えます。
一つは、㎡単価でみると、今はこれまで以上に高い価格で売れる可能性があるということ。
もう一つは、上がってきた価格は、売って初めて手元に残るお金になるということ。この先も上がり続けるかは誰にも分かりませんが、今の価格は、実際の取引で確かめられた数字です。
ただ、この図の2026年は、1〜3月に売れた分までの数字です。
その後、2026年8月には、東京23区で実際に売れた中古マンションの㎡単価が、76か月ぶりに前年を下回りました。
千代田・中央・港の3区では、売れた単価はまだ前年を4%ほど上回っているものの、8月に売れた件数は前年より4割近く減り、売りに出ている住戸は6割近く増えています。
大きく見ると、千代田区のマンションの価格はまだ高い水準にありますが、買い手の数は1年前より減り、「待っていれば、さらに上がる」とは言いにくくなってきました。
売るかどうかは、相場の予想ではなく、ご自身の事情で決めるのが確かです。
まずはご自宅が今いくらで売れるのかを知っておけば、売るにしても、もう少し待つにしても、落ち着いて決められます。
この夏の変化と、マンションをお持ちの方の動き方は、売却コラムの市況解説で詳しくお伝えしています。
23区のなかでの価格水準
千代田区の㎡単価は、東京23区の平均の約1.8倍です。
東京23区 中古マンション ㎡単価比較
千代田区は、23区平均の約1.8倍。上位2位の水準を保つ。
価格が高く保たれる3つの理由
出典:本文の2026年8月の動きは、東日本レインズ「月例マーケットウォッチ」(2026年8月度)。
千代田区のご自宅は、今いくらで売れる?
町名と広さを入れるだけで、同じエリアで実際に売れた値段から、今の相場がすぐ分かります。
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千代田区の築年数と売却価格の関係
一般に、マンションは築年20年前後で価格が大きく下がるとされます。
しかし千代田区、特に番町・紀尾井町では、築年数だけでは説明できない価格で取引される住戸もあります。
千代田区築年数別・㎡単価維持率
築20年超でも、千代田区は57.3%を維持
全国37.3%を 20.0ポイント 上回る
築20年超の維持率 千代田区57.3%全国37.3%
※築5年以内の㎡単価を100としたときの水準。
出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報(中古マンション等・2025年4月〜2026年3月)をもとに当社集計。千代田区347件・全国91,222件。
この図は、新築に近い頃(築5年以内)に売れた価格を100として、築年数が上がったときに、マンションの価値がどこまで残るかを見たものです。
新築から最初の10年は、千代田区でも全国でも、価値の下がり幅は大きくは変わりません。新築に近い時期の価格が高いぶん、下がるときの幅も大きくなります。
違いが出るのは、築20年を超えてからです。全国では37.3%まで落ちるのに対し、千代田区では57.3%が残ります。
築20年を超えると、築年数よりも、立地や管理状態、室内の状態が価格を左右します。
築年数は変えられませんが、室内の状態は変えられます。より高く売りたいなら、内装をリフォームしてから売るという進め方も、十分に選択肢になります。
ただし、費用をかけただけ高く売れるとは限りません。どこまで手を入れるかは、間取りや設備の状態によって変わります。そこは、不動産のプロとお部屋を確認しながら、一緒に考えることをおすすめします。
ただし、この図は築年数だけで比べたものです。相場そのものの上下は別の動きで、そちらは前の章の「㎡単価の推移」が示しています。
また、築年数の違う物件を同じ時期の成約から横に並べた図でもあります。一つの住まいが年々どう下がっていくかを追った数字ではありません。
図の点が実測で、線はその5点を滑らかに結んだものです。点と点のあいだを測った数字ではありません。実際の価格は立地・階数・向き・管理状態などで動きます。
なお千代田区は成約そのものが少なく、築10〜15年(50件)が前の帯より高く出ています。レインズの取引情報でも同じ形で、この築年帯に番町・麹町周辺の大型物件が多く含まれるためと見ています。
築年だけが、価値を決めるのではない。
千代田区では、立地に加え、耐震性能やリフォームの状態が、価値を長く支えます。
千代田区の再開発と相場への影響
大手町・神田・内神田を中心に、複数の大型再開発が進行しています。
住宅地そのものではないエリアの更新であっても、働く場所が変われば、周辺の住まいの価値も動きます。再開発が進む周辺は、売り手にとって追い風になりやすい場所です。
2026年9月時点
各事業の内容
大手町・丸の内・有楽町の街区更新
2024年〜2030年代
丸の内・大手町・有楽町を一体として捉えた長期の都市再生事業です。複数の街区で個別にビル建替えや公開空地の整備が進んでいます。
住宅地への直接的な影響は限定的ですが、区内のマンション相場を下支えする役割を果たしています。
恩恵を受ける地区大手町・丸の内(波及して区内全域)
神田駅西口地区の再開発
準備組合の段階(着工・完成の時期は未公表)
JR神田駅西口を背にした約5.8haという広大な区域で、神田駅西口地区まちづくり市街地再開発準備組合のもとで、第一種市街地再開発事業に向けた検討が進められています。
神田の歴史的な街並みを尊重しながら、職住近接の新たな受け皿が生まれる見込みです。実現すれば北側の神保町・飯田橋方面にも人の流れが変わり、周辺の住宅価値への波及が見込まれます。
恩恵を受ける地区神田・神保町、九段・飯田橋
大手町ゲートビルディング竣工
2023年〜2026年7月
内神田一丁目に2026年7月に竣工した、地上26階・地下3階・高さ128mの大型複合ビルです。神田と大手町の結節点に新たな交流の場を生み、敷地内に1,300㎡の広場を整備。
日本橋川に人道橋を架けて南北の回遊性を高める計画で、丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線・都営三田線の5路線が至近です。
周辺の居住エリアにとっては、通勤利便性と生活動線の両面で追い風になると見込まれています。
恩恵を受ける地区大手町・丸の内、神田・神保町
神保町・小川町周辺の街区更新
2028年〜2033年
古書街・出版社街として知られる神保町と、交通結節点である小川町周辺で、複数の街区更新が準備されています。
学術・文化の蓄積を残しながらの更新が課題ですが、実現すれば法人需要や専門職の買い手層がさらに増え、周辺の住宅市場にとっても新たな追い風となる見込みです。
恩恵を受ける地区神田・神保町
再開発の効果は、周辺エリアへ広がる。
大型再開発は、隣接エリアの──
- 通勤利便性(新たな出入口・地下通路の整備)
- 夜間人口の質(オフィスワーカーの所得層)
- 買い手層の構成(法人需要・社宅需要の流れ)
を、時間をかけて緩やかに変えていきます。神田の更新は、北側の神保町・飯田橋方面の住宅価値にも、数年単位で波及していくと考えられます。
同じ千代田区でも、価値は一様ではありません。
立地が価値を支えるなら、次に効いてくるのは、ご自宅が区内のどこにあるか。
地域が変われば、相場も買い手も変わります。
千代田区の地域別マンション相場
一つの区に、5つの相場帯と5つの買い手像。
千代田区は、皇居を中心にして、西側に邸宅と文教の街、東側に経済の中枢、北側から東側にかけて学びと商いの街が広がる、性格の異なる3つのゾーンをもつ区です。
どのゾーンにあるかで、狙うべき買い手も売り方も変わります。5つの地域に分けて、一つずつ見ていきます。
主な駅 01 番町・麹町: 半蔵門・市ヶ谷・四ツ谷 / 02 九段・飯田橋: 九段下・飯田橋 / 03 神田・神保町: 神田・御茶ノ水 / 04 大手町・丸の内: 大手町・東京 / 05 外神田・秋葉原: 秋葉原
※区の輪郭・駅の位置・路線の線は、国土交通省 国土数値情報の行政区域データ・鉄道データに基づきます。地域の区切りは模式です。
番町・麹町
一番町〜六番町/紀尾井町/平河町/麹町/永田町/隼町
住まう人の傾向
富裕層のご自宅/ヴィンテージマンションの所有者/文教を重んじるファミリー
相場の目安140万 – 335万円/㎡
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番町・麹町
江戸期、旗本屋敷が並んだ街並みが、そのまま邸宅地として現代に継承された、稀有な地域です。広い敷地、落ち着いた街区、そして番町小・麹町中の学区プレミアムが、今も価格の底を支えています。
新築タワーの供給は限られ、ヴィンテージマンションも価値を保ち続けています。
築年が古くても値崩れしにくく、学区や建物の格を正しく伝えれば、それに見合う価格で買い手がつきやすい地域です。
番町・麹町の㎡単価レンジ
※四分位(下位25%〜上位25%)の範囲。
このエリアならではの、売却の視点。
- ヴィンテージマンションは、築年ではなく、建物の格と歴史を語れる資料で売る。
- 番町小・麹町中の学区内かどうかで、買い手の本気度が明確に変わる。
- 法人需要・社宅需要があり、個人売買と並行して検討する価値がある。
九段・飯田橋
九段北・九段南/飯田橋/富士見/千鳥ヶ淵
住まう人の傾向
文教ファミリー/40〜50代の専門職/タワー取得層
相場の目安155万 – 285万円/㎡
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九段・飯田橋
神田川と外濠を背にした、歴史と静けさのエリア。九段下・飯田橋・市ケ谷など複数の路線が交差し、丸の内や大手町へのアクセスは都心でも屈指。それでいて、一本路地を入ると静かな住宅街が広がる、二重の魅力をもつ街です。
番町と比べて新築タワーの供給が多く、ファミリー向けの3LDKから千鳥ヶ淵を望むハイグレードまで、買い手の幅が広い市場です。
自分の物件がどの層に響くかを見極めれば、買い手は見つけやすいエリアといえます。
九段・飯田橋の㎡単価レンジ
※四分位(下位25%〜上位25%)の範囲。
このエリアならではの、売却の視点
- 外濠・千鳥ヶ淵のビューは、写真資料で明確に資産価値に変わる。
- 新築タワーとヴィンテージ、双方の需要があり、物件の性格に合わせた売却設計が重要。
- 東西線・有楽町線・南北線・大江戸線・総武線の交差点として、エリア外からの関心が高い。
神田・神保町
内神田/西神田/東神田/岩本町/神田神保町/神田小川町/神田須田町ほか神田各町
住まう人の傾向
アカデミア/出版・IT勤務者/都心セカンドの使い手
相場の目安135万 – 235万円/㎡
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神田・神保町
古書街、出版社、職人の古い路地。そこに、大手町ゲートビルディングをはじめとする新しいオフィスタワーが交差し始めています。再開発を背景に、法人・専門職の買い手が数年前より増えてきました。
神田・神保町の㎡単価レンジ
※四分位(下位25%〜上位25%)の範囲。
このエリアならではの、売却の視点
- 周辺再開発の進捗を読み、どのタイミングで動くかを見極める。
- 古い魅力と新しい利便性、両方を伝えられる資料を準備する。
- 買い手層が多様なため、複数チャネルでの販売活動が有効。
大手町・丸の内
大手町/丸の内/有楽町(一部)
住まう人の傾向
経営者/エグゼクティブ/セカンドハウス需要
相場の目安350万 – 700万円/㎡
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大手町・丸の内
住宅戸数がもともとごくわずかで、成約事例も年に数件ほど。希少だからこそ高値がつきやすい一方、相場の物差しが少なく、売り方の設計が価格を大きく左右します。
世界的ホテルブランドのレジデンスや超高層タワーの上層階が中心で、価格帯は区平均を大きく上回ります。
買い手は、個人というより法人やファミリーオフィスを含む層が中心。一般公開をしない取引も多く、売却プロセスの設計そのものが他エリアとは異なります。
大手町・丸の内の㎡単価レンジ
※中古取引が極めて少ないため、参考値としてご覧ください。 / ※2026年5月時点
このエリアならではの、売却の視点
- 希少性を適切に伝えるため、一般公開と非公開チャネルを使い分ける。
- 法人買取と個人売買、両方を見据えた価格帯設定が重要。
- 派手な営業よりも、誠実な資料が買い手を動かす。
外神田・秋葉原
外神田/神田淡路町/神田三崎町/神田佐久間町/神田和泉町(秋葉原駅周辺)
住まう人の傾向
セカンドハウス層/投資・賃貸目的の事例が多い/単身世帯・DINKsが中心
相場の目安170万 – 270万円/㎡
詳しく見る
外神田・秋葉原
JR・東京メトロ・つくばエクスプレスなど複数路線が集中する交通の要衝で、賃貸需要も安定して高いエリア。買い手の多くは投資家のため、賃料や想定利回りを示せば売却はスムーズに進みます。
価格帯は区平均よりやや低めですが、その分、収益物件としての訴求力があります。
外神田・秋葉原の㎡単価レンジ
※四分位(下位25%〜上位25%)の範囲。
このエリアならではの、売却の視点
- 賃貸事例をセットで提示し、投資家に「収益」として説明する。
- 交通の良さを、動画や室内からの眺望写真で具体的に伝える。
- 個人・投資家・法人、複数セグメントを並行で探る。
- 秋葉原の文化的な特性を避けず、買い手層として明示するコピー設計も有効。
※エリア別の目安はレインズ・マーケット・インフォメーション(成約/直近1年・2026年9月時点)、区平均は国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報(2025年第2〜2026年第1四半期)、23区平均は東日本レインズ「月例マーケットウォッチ」東京都区部(2026年8月度)。
千代田区でマンションを売却するときのポイント
最後に、千代田区での売却で特に注意したい、4つのことをお伝えします。
学区プレミアムを、価格にきちんと反映させる。
番町小・麹町中の学区内かどうかで、買い手の本気度と価格は明確に変わります。地番レベルでの確認と、それを価格に反映させる交渉設計が必要です。
学区の内側にあることが価格に上乗せされる理由を、誠実に伝えることが重要です。
立地を武器に、リフォーム投資で価値を上げる。
千代田区の最大の強みは「立地そのもの」です。この立地がある限り、買い手の関心が途切れにくいエリアです。
だからこそ、売り出す前に水回りや内装にリフォーム投資を入れることで、物件の印象と売却額を引き上げる戦略が有効です。
法人・社宅需要を、見逃さない。
大手町・神田・丸の内には法人借上げ需要があり、投資家経由で動くことが多い区です。個人売買と並行して検討する価値があります。
市場に出さず、限定公開や紹介チャネルで動くケースが、エリアによっては主流になります。
共有名義の整理を、早めに。
長くお持ちの住まいでは、相続による共有名義や、大きな譲渡益の整理に時間がかかることがあります。
そのため、早めの専門家相談が有効です。
こんな進め方を、ご提案します。
相場を調べたあと、実際に動くとどうなるか。
初回ご相談
売ると決める前で構いません。このページの数字を、お住まいの条件にあてはめるところから始めます。
市況調査・査定根拠の文書提示
査定の根拠を、資料でお示しします。
売り出し方針のご相談
価格・時期・広告の範囲をご一緒に決めます。ご近所に知られずに進める方法もあります。
販売活動と週次ご報告
広告・内見対応を行い、進捗は毎週ご報告します。
決済・お引き渡し・確定申告
登記は司法書士、申告は税理士。当社は書類と日程を調整し、窓口を務めます。
ご相談は無料です。
まだ売ると決めていなくても、構いません。
売却のこと、住み替えのこと、どんなことでもお気軽にご相談ください。
送信したあとの流れ
- フォームを送信分かる範囲のご記入で構いません
- 担当者からご連絡原則翌営業日までに
- ご相談価格の見立てから、売る時期・手取りまで
ご連絡は、お選びいただいた方法だけで差し上げます。
お電話・LINEでも承ります
同じ都心でも、区が変われば相場も買い手も変わります。他の区の相場と売却のポイントは、それぞれのページでご覧いただけます。