都心のマンション売却相場
東京都心でマンションの売却を考えるとき、まず知っておきたいのが、相場の動きと、売却価格に影響する要素です。
実際に売れた価格などのデータをもとに、4つにまとめました。
目次
価格は、まだ上がっているのか
23区全体では、㎡単価が76か月ぶりに前年を下回りました。一方で都心8区は前年比プラス7.1%。同じ東京でも、動きが分かれています。
東日本レインズ「月例マーケットウォッチ」東京都区部(2026年8月度)で、成約㎡単価は133万円/㎡、前年同月比マイナス0.3%。
わずかな下げ幅ですが、2020年4月以来、76か月ぶりの前年割れです。
成約件数も1,265件で前年同月比マイナス20.6%と、8か月続けて減っています。
一方、当センターが国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報から集計した都心8区の平均㎡単価は196万円/㎡で、前年(2025年)と比べてプラス7.1%。
区ごとに見ると文京区プラス20.0%と大きく伸びた一方、新宿区プラス2.7%、中央区は横ばい(1.5%)にとどまりました。
ただし、23区と都心8区の数字は時間の取り方が違います。23区平均は1か月の断面を前年同月と比べたもの、都心8区は1年ごとに平均化したものです(2026年は第1四半期まで)。
月次の数字のほうが、変化が先に出ます。23区で始まった頭打ちが、都心の年平均に表れるのはこれから——そう見ておくほうが安全です。
2026年9月24日の東京カンテイの発表では、千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷の6区で、売りに出ている価格が8月まで4か月続けて下がりました。
23区で売りに出ている住戸も1年でおよそ4分の1増え、売れ残っている住戸のほぼ2戸に1戸が値下げをしています。
大きく見ると、実際に売れる価格はまだ高い水準にありますが、「まだ上がるから待つ」という前提は置きにくくなっています。
売るかどうかは、相場の予想ではなく、ご自身の事情で決めるのが確かです。この夏の変化と、お持ちの方の動き方は、売却コラムの市況解説で詳しくまとめています。
出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(成約価格)情報をもとに当社集計。都心8区・23区平均とも同じデータ・同じ集計方法。2026年は第1四半期まで。
どんな住まいに、需要が集まっているか
40〜70㎡の2〜3LDKに、実需の買い手が最も集まると見ています。どのタイプにも、買い手はいます。
「都心なら何でも売れる」わけでも、「狭いほど売りやすい」わけでもありません。買い手のつき方を決めるのは、総額の手頃さ × 実需としての使い勝手(部屋数)。この2つが重なる40〜70㎡の2〜3LDKあたりに、実需の買い手が最も集まります。
広さ × 部屋数別の「買い手のつきやすさ」
色が濃いほど、買い手の層が広い住戸です(当センターの見方)。
- 同じ広さなら部屋数が多い方が買い手が広がります。広めの1LDK・2LDKは、リノベーションで部屋数を増やす(2LDK・3LDK化)のも有効な選択肢です。
- ワンルームは投資家が主な買い手。実需向けに苦戦するより、賃貸中のまま・利回りを示して投資家へ訴求する方が早く決まりやすいです。
- 85㎡以上の大型・高額は買い手が絞られるぶん、富裕・法人・海外に届くチャネルと適正な価格設定が成約の鍵になります。
色は買い手の「数(層の広さ)」の目安で、住まいの価値や、売れる・売れないを示すものではありません。適正な価格と売り方を設計すれば、どのタイプにも買い手はつきます。
外国人需要は、今も続いているのか
続いているとみられます。円安と国際的な割安感を背景に、アジアの買い手が高額帯を支えていると言われます。
「中国の富裕層が湾岸タワーを買う」と報じられた動きは、今も続いているとみられます。
むしろ買い手は中国本土だけでなく、台湾・香港・シンガポールなどアジア各地へ広がり、一過性のブームではなく、定着しつつあるという見方もあります。
出典:各種公開為替レートの月平均をもとに概算(2026年9月まで・2026年10月時点)
割安に映る最大の理由は、この円安です。2010年代に約110円だったドル円は、2026年7月に約162円まで進みました。
そこから円高に振れて直近は約156円(2026年9月の月平均)ですが、2010年代と比べればなお大きな円安で、ドルなど外貨で見れば同じ部屋が約3割安く買える計算になります。
- 中国の不動産不況と、資本の海外シフト。国内市場の低迷で、資産を東京の不動産で守ろうとする動きが続いています。
- 国際比較での割安感。香港・シンガポール・ロンドンなどに比べ、都心の㎡単価はなお低く、為替を別にしても割安と見られています。
- 所有のしやすさと安定性。外国人への購入規制がなく所有権も明確で、政治・社会の安定が資産の保全先として評価されています。
効いているのは主に湾岸のタワーマンションと都心の高額住戸で、現金購入も少なくありません。
為替の反転や規制の動向しだいで強弱は変わりますが、当面は高額帯の相場を下支えする力として見ておくのが現実的です。
金利は、相場にどう効くか
金利は上昇局面に入っています。買い手の購買力を下げる逆風ですが、都心は影響を受けにくい買い手も多く、効き方には差があります。
金利の話は、難しく見えて要点は一つです。金利が上がると、買い手が借りられる金額が減り、買える価格の上限が下がります。
そのため金利の上昇は、買える人の数を減らし、相場を押し下げる要因になり得ます。
では、今の金利はどこにあるのか。
日本では長く超低金利が続いてきましたが、日銀は2024年にマイナス金利を解除し、2026年9月には政策金利を約31年ぶりの1.25%へ引き上げました。
住宅ローン金利も、はっきりと上昇局面に入っています。
出典:日本銀行、住宅金融支援機構
例えば8,000万円の住まい(35年・元利均等)を買うとして、金利別に毎月の返済額をくらべました。
金利が上がると、毎月の返済はどれだけ増えるか
利上げの影響は、これから表れてきます。
都心の実需層・資産保全目的の購入・海外マネーは、相対的に金利の影響を受けにくい買い手です。そのため金利上昇の逆風は、エリアと価格帯によって効き方に差が出ます。
とはいえ、2026年9月の利上げで、住宅ローンで買う人が借りられる額はさらに小さくなります。8月までの売れ行きの数字は、利上げの前のものです。
住宅ローンを使う一般の買い手が中心になる価格帯ほど、影響を受けやすいと見ておくと安全です。
ここまでのまとめ
価格はまだ高い水準です。ただ、「待てばさらに上がる」とは言いにくくなりました。
都心8区の成約価格は高値圏にある一方、23区全体では㎡単価が前年を下回り、成約件数も減っています。
都心では売出価格も下がり始め、2026年9月には金利も引き上げられました。売るかどうかは、相場の予想ではなく、ご自身の事情で決めるのが確かです。
価格は、まだ上がっているのか
23区全体は76か月ぶりに前年割れ。
都心8区は前年比プラス7.1%(2026年1〜3月まで)と高値圏ですが、都心の売出価格は4か月続けて下がっています。
23区の成約件数は8か月連続の減少。
どんな住まいに、需要が集まっているか
40〜70㎡の2〜3LDKに実需の買い手が最も集まると見ています。
タイプごとに買い手の性質は違うだけで、適正な価格と売り方を設計すれば、どのタイプにも買い手はつきます。
外国人需要は、今も続いているのか
続いているとみられます。
円安と国際比較での割安感を背景に、買い手はアジア各地へ広がり、湾岸タワーや高額住戸の相場を下支えしています。
金利は、相場にどう効くか
金利上昇は買い手の購買力を下げる逆風。
都心は金利の影響を受けにくい買い手も多いものの、2026年9月の利上げの影響はこれから表れてきます。
ご自宅は、今いくらで売れる?
町名と広さを入れるだけで、同じエリアで実際に売れた値段から、今の相場がすぐ分かります。
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区ごとの売却相場
当センターが詳しくご案内するのは、港・千代田・渋谷・中央・新宿・文京・目黒・品川の各区。いずれも23区平均(約133万/㎡)を上回る、価格帯の高いエリアです。
同じ都心でも区によって街の性格は異なります。地図や一覧から、ご所有のエリアをお選びください。
区の輪郭はGISデータに基づく模式図。色と数字は区の平均㎡単価で、国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(成約価格)情報(2025年第2四半期〜2026年第1四半期・8区で8,098件)をもとに当社集計。
こんな進め方を、ご提案します。
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市況調査・査定根拠の文書提示
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売り出し方針のご相談
価格・時期・広告の範囲をご一緒に決めます。ご近所に知られずに進める方法もあります。
販売活動と週次ご報告
広告・内見対応を行い、進捗は毎週ご報告します。
決済・お引き渡し・確定申告
登記は司法書士、申告は税理士。当社は書類と日程を調整し、窓口を務めます。
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